問われる厚労省と医師会の姿勢

2022年1月24日、日本禁煙学会理事長・作田学氏が神奈川県警青葉警察署より横浜地方検察庁に書類送検された。それを受け、厚労省の記者クラブにて記者会見を開いた。昨年3月29日に開いた作田学氏を告発する際に参加していた次の新聞社は一斉に姿を消した。

・北海道新聞 ・日経新聞 ・テレビ朝日 ・朝日新聞(科学医療部) ・共同通信

昨年3月には、複数の社が「告発状の受理が決まらないと書けない」と言っていた。にもかかわらず、書類送検というのに姿も見せないのだ。これはおかしい。私はここに、厚労省と医師会が「作田学という医師である身内」を守り、診断書の悪用問題について放置しているのではという疑惑を持つ。厚労省と医師会が襟を正さないのであれば、

・患者だけの言い分で、人を犯人扱いした診断書を書いていいことになる

・患者を診察せずに診断書を書いていいことになる

このようなことに一番厳しくなくてはならない組織が一番甘いとは、同じような診断書が横行していることを自ら認めているに等しい。

私は判決確定後、横浜市健康福祉局、東京都福祉保健局指導監査部第三課、関東厚生局、日赤病院、赤旗新聞など、多くを相手に話をしてきたが、どこも作田氏の非を認めるに至った。かばうとこなどどこにもない。が、唯一認めなかったのが日本医師会である。様子見の返事をしてきたのだ。

子供でもおかしいとわかる診断書

厚労省と医師会がおかしいと言えないのは下記のような本人の言い分をそのまま記載し、病気の原因を特定した診断書である。誰が見ても子供の作文に過ぎない下記のような診断書を取り締まるところ、機関が日本のどこにも存在しないのだ。

また、つい先月には朝日新聞科学医療部の姫野直之記者と下記のやりとりを行った。姫野氏からは昨年3月の記者会見で名刺をもらっていた。私は、下記の黒薮氏の取材メモに出て来る「途中退席した記者クラブの記者」は姫野氏ではなかろうかと思った。定かではない。が、この記者が退席するのを見て気持ちに火がついたのは事実である。この「厚労省の場」で診断書の腐敗について声を大にして批判しておかねば、横浜副流煙裁判は確実にもみ消されると確信したのだ。

記者会見について黒薮哲哉氏の見解

下記に、記者会見の翌日、黒薮氏が自身の有料ウェブマガジン <m00143@foomii.com>にて取材ノートして公開したものを一部転載する。

日本禁煙学会の作田学理事長が書類送検されたのを受けて、24日、厚生労働省記者クラブで会見を開いた。会見に参加したのは、日刊ゲンダイ、ニューソク通信社(須田慎一郎氏)、それに面識のない記者だった。ただしこの記者は途中退席した。パソコンを開いたまま退出したので、おそらく「敷地内」の人物、記者クラブ所属の記者だろう。  会見を取材したのは、結局、記者クラブに所属していないメディアだけだった。  しかし、会見室の隣の薄暗い部屋の机に記者らしい女性が3名ほど詰めていた。そこから会見内容だけ盗んでいた可能性もある。情報を盗んで密告することも記者の仕事である。  記者クラブの記者は、会見内容を頼りに記事を書く。「発表ジャーナリズム」である。「パックジャーナリズム」ともいう。しかし、公権力に不都合な事件については、そもそも取材しない方針があるようだ。大きなメディアが報じれば、それに追随するが、独自にニュースバリューを判断することはない。抜け駆けはしない。結局のところ、サラリーマンとして記事を制作しているに過ぎない。それゆえにリスクはおかさない。そのまま定年を迎える。

■日本禁煙学会・作田学理事長を書類送検、問われる医師法20条違反、横浜地検が捜査に着手  http://www.rokusaisha.com/wp/?p=41773

日本禁煙学会が作成する「犯人を特定する受動喫煙診断書」

東京にある「みやもと医院」では、未だにHP上で、診断書は患者と調整して作成するものだと公言している。下記の(7)にそう書かれている。

それにより作られた診断書が下記である。患者がインターネットで公開していたのだ。

そして、上記診断書をダウンロードしたもの。

また、下記は日本禁煙学会HP上で現在(2022年2月3日)にも掲げられている受動喫煙症の診断書の例である。何の問題も感じていないようだ。