草の実アカデミーはジャーナリスト林克明氏により月一度開催される会合である。私が初めて参加したのは、下関市長選(1999年) 安倍元首相が反社会勢力に選挙妨害を依頼した、のちに「ケチって火炎瓶」として知られる事件をジャーナリスト山岡俊介氏・寺澤有氏が報告した時である。その時の参加者は僅か40名ほど。前日には杉田水脈の発言を巡り3千人もの人が国会前に集まっていたのでその少なさに愕然とした。その後も、寺澤有氏やシリアから帰国したばかりの安田純平氏の話を聞きに何度か足を運んだ。林克明氏が表題にある疑問を抱き黒薮氏に依頼したのである。林氏による案内を読んで欲しい。

■第134回草の実アカデミーのご案内

テーマ「禁煙ファシズム~副流煙被害4500万円訴訟と日本禁煙学会の謎」

講師 黒薮哲哉氏(ジャーナリスト)

 今回の講師・黒薮哲哉氏が月刊「紙の爆弾」(鹿砦社刊)2021年1月号を読んでおどろいた。タバコの副流煙で健康被害を受けたとして、団地に住む一家3人が斜め下の住人・藤井将登氏に4500万円を請求した裁判について書いた記事である。

 東京高裁は2020年10月29日、一審原告らの控訴を棄却する判決を下し、原告が上告しなかったため確定した。被告にされ4500万円を請求された藤井氏の勝訴だ。

  私自身はタバコを止めたし、分煙を積極的に進め、公共の場を禁煙にしたうえで、喫煙者は周囲に害を及ぼさない喫煙場を使用するべき、という考えである。

  昔は、長距離列車内にはタバコの煙が充満し、息苦しく頭が痛かったことを思い出す。病院やクリニックの待合室でさえタバコを吸っていたのは、いま思えばとんでもないことである。

  だが、この副流煙裁判が示す問題は、これとは別の問題だ。ポイントは、日本禁煙学会関係者の協力があって原告が提訴できたことだろう。

  日本禁煙学会理事長の作田学医師は原告三人の診断書を書いた。しかしそのうち最も重症の娘を診察せずに診断書を交付していたのである。医師法20条違反だ。

  そのほか日本禁煙学会に関係する科学者や医師が、診断書や意見書を書いている。東京高裁は、3人の医師による診断書がいずれも証拠とはなりえないと判断した。

  黒薮氏の記事を読んでおやっと思ったのは、原告の一人の日記である。

「(前略)お香のようなタバコの煙が入ってくる。将登がいないのに」(2018年6月23日)。

  健康被害の原因とされた被告(藤井将登)がいないのにタバコの煙が入ってくるということは、別に原因があることを示している。この種の記述が34か所書かれているという。

  そして、日記を書き健康被害を受けたという本人に、25年間の喫煙歴があったことも裁判で判明している。

  この記事を読んだ私の脳内に浮かび上がってきた言葉は、「禁煙ファシズム」である。そして、「目的が正しければ手段は正当化されるのか」という疑問も生じてきた。

  この裁判の背景には何があるのかを黒薮哲哉氏に解説してもらいます。どうぞご参加ください。(林克明)

 ■第134回草の実アカデミー

テーマ「禁煙ファシズム~副流煙被害4500万円訴訟と日本禁煙学会の謎」
講師 黒薮哲哉氏(ジャーナリスト) 

日時:2月20日(土)13:30 時開場、14時00分開始、16:40終了
場所:雑司ヶ谷地域文化創造館 第4会議室
https://www.mapion.co.jp/m2/35.71971291,139.71364947,16/poi=21330448165
交通:JR目白駅徒歩10分、東京メトロ副都心線「雑司ヶ谷駅」2番出口直結

資料代: 500円

 ★★★【申し込み】★★★

フルネームと「2月20日参加」と書いて下記のメールアドレスに送信してください。

kusanomi@notnet.jp

 【参加にあたってのお願い】

◎受付で氏名と連絡先を確認してください。
◎会場入りするときは手洗いをお願いします。(消毒ジェルも用意します)
◎参加者はマスク使用をお願いします。